肩部編
肩甲骨は運動連鎖のハブであり、肩への適切な介入は、上肢のみならず体幹や下肢との協調性を高め、姿勢反射や体性自律神経を介して全身の筋緊張のリセットに寄与します。本講義では、こうした視点を踏まえ、肩部への刺鍼技術や評価法、エコーガイド下での安全な施術方法について、実践的かつ臨床的に体系立てて学びます。肩井・雲門などの主要経穴に加え、肩甲上静脈や橈側皮静脈、筋間の滑走性といった解剖学的構造に基づく刺鍼アプローチ、さらにルーステストや徒手筋力テスト(MMT)による評価法、低周波通電療法のパラメータ設定まで、即臨床に応用可能な技術を幅広く解説します。
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① 僧帽筋上部と前鋸筋間の解剖と注意点
僧帽筋上部線維と前鋸筋上部は肩甲骨上部に隣接し、両者の間の隙間は筋膜滑走性の観点から重要なリリースポイントとなります。解剖学的には個人差が大きく、厚みや走行の違いを把握した上での触察と施術が求められます。
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② 僧帽筋の触察テクニック
僧帽筋の外縁1/3付近は筋線維がねじれて付着しており、触察ではこのねじれや筋束の方向性を捉える必要があります。肩甲上静脈との位置関係を考慮しつつ、周囲の筋と誤認しないようランドマークを明確に意識することが重要です。

③鍼を入れる時の注意点
刺鍼は、筋膜の緊張方向を意識し、体表から軟部組織の疎部を探ります。
筋線維を過度に損傷しないよう刺入角度を調整します。
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④エコーガイドトレーニングの重要性
エコーガイド下では、刺入の方向や深度を可視化することで安全性が高まります。特に筋膜層や滑走層、脂肪体の識別を意識した画像読解が正確な施術につながります。

⑤ 気胸のリスク
肩背部では2~3cmの深さで肺に到達する可能性があり、特に痩せ型の患者では刺鍼時に気胸のリスクが高まります。体幹方向への深刺しを避け、刺入は筋層の範囲内にとどめるとともに、必要に応じてエコーを併用することが推奨されます。
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橈側皮静脈(大胸筋と三角筋の隙間)のエコーガイド
大胸筋と三角筋の間隙には橈側皮静脈が走行しており、エコーでは筋肉の暗い線状像の間に明るく映る管状構造として確認されます。ドプラーモードを併用することで血流の有無を視認しやすく、安全な刺入ルートの判断に有効です。



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腋窩前部の触察と刺入ポイント
腋窩前部では、大胸筋の外縁と肋骨前面との間に生じる浅い窪みが刺入ポイントとなります。触察では肩をやや外転位にし、前鋸筋の走行を意識しながら、大胸筋の外縁を指でなぞりつつ圧痛点や可動域との関係を確認します。
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